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退職を考えたら…

早期退職までに今すべきこと(9月)

退職してから5か月。

今日は中秋の名月。

勤務していた中学校では、今日体育祭がおこなわれています。

1年前の夏。「退職」の意思を校長にだけ、告げていました。同僚も生徒も想像だにしていない「秘密の決意」。「これが人生最後の体育祭だ」と、当日はかみしめながら1日を過ごしていました。

今年度末に早期退職を考えいる方へ

年度末での「早期退職」を考えておられる方は、今、どんな準備をしておけばよいかお知りになりたいのではないでしょうか。

ある程度決意を固めておられるとは言え、簡単に誰かに相談できることではありません。

9月段階で準備しておくべきことを、私の経験をもとに3つお伝えします。

1 退職後5年間の家計予算を立てる。

2 家族の了解を得る。

3 「早期退職を考えている」と口頭で校長に伝える。

1 退職後5年間の家計予算を立てる。

資産運用をする方たちが「生活防衛資金を確保することが大事」とネット記事に書いておられます。簡単に言うと「無収入で生活できる状態を作ってから、投資をしましょう」ということです。

投資はギャンブル(投機)ではありません。しかし、投資資金が底をついたら生きていけないような状態であればそれは「イチかバチかの賭け」と言えます。

「イチかバチかの賭け」で早期退職を選択することは避けるべきでしょう。

まずは次の3つの視点で、とりあえず5年先までの家計を考えてみましょう。

①生活資金

毎月の食費や光熱費、通信費、自動車維持費(ガソリン、駐車場料金など)、公的な支払い(税金、年金保険料、健康保険料…)や民間保険料(自動車保険、生命保険…)など

②住宅資金

家賃、または住宅購入費のローン残高や必要な支出(固定資産税

③教育資金

子どもの学費、習い事や塾の費用など

1年間に最低限必要な金額が10万円単位で試算できたら、それを5倍すれば「5年間の予算」となります。

2 家族の了解を得る。

「早期退職」をすると、自分だけでなく当然、家族の生活にも大きな影響があります。収入が減ったり、なくなったりすることは精神的なストレスにもなります。また、自分の考えを整理するうえでも、家族に「プレゼン」することをお勧めします。

①早期退職を決意した理由(ネガティブなもの、ポジティブなもの)

②早期退職後の人生設計(やりたいこと、今後5年間の生活スタイルなど)

③早期退職後の金銭的見通し(貯金、退職金、年金受給までの生活資金など)

自分の考えを伝えたのち、家族の気持ちや考え、意見を聞きましょう。「金銭的な見通し」不安材料です。それを理解したうえで、あなたの考えを認めてもらえるかどうか。家族の了解を得ることが、行動の第一歩です。

3 「早期退職を考えている」と口頭で校長に伝える。

都道府県によって若干の違いはあると思いますが、学校長から教育委員会に「早期退職希望者がいる」という報告は10月末くらいがしめきりです。

まずは口頭で伝えましょう。世の中、教員が不足しています。必ず引き留められると思いますが、家族へのプレゼンがここで役に立つはずです。この段階は「正式な退職願」ではありません。11月くらいに「退職願」を提出するまでは、じっくり考える時間になります。

決断するための準備をしてみることにデメリットはない

大学時代に教員免許を取得し、採用試験に合格。採用されてからも、さまざまなことを経験して現在に至っておられると思います。

「このまま教員を続ける」人生と「教員ではない」人生のどちらを選ぶかは、誰にでも平等に与えられた「権利」です。

もちろんリスクはあります。

でも、自分の幸福感を満たすことができそうなのはどちらか?と考えてみることは「人生の棚卸」にもなります。

「やはり教員を続けよう」と結論を出し、今までよりも充実した働き方、生き方をすることもできます。

「最終決断」までには、まだ時間があります。

準備をすることにデメリットは何もありません。

来年の中秋の名月を、どんな気持ちで見ているのでしょうね。

  • この記事を書いた人

まるす

「人生は一度きり。やりたいことをやってみる」と決心し、公立中学校教員を55歳で早期退職。FP資格を取得。おもしろいことを探している専業主夫。

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